2012-01-01から1年間の記事一覧
短歌についてばかりでは何ですから、佐藤弓生の小説についての感想もひとつ。 一番好きな小説は、「いづくより生れ降る雪運河ゆき われらに薄きたましいひの鞘」(山中智恵子)に付けられたもので、いのちについて書かれていた。そこでは「たましいひの鞘」…
最近読んだ本の中でちょっと異色だったのは、現代の幻想的短歌に佐藤弓生が小説を付けた「うたう百物語 Strange Short Songs」(メディアファクトリー)でした。 付属する小説は見開き分2ページの超短編。短歌は明治以降の歌人や文学者から99首。石川啄木…
病院へ行く途中に図書館があります。 今回借りたのは、日本文学の全集物の中から2冊。 休館日の都合もあり、急いでいたので収録されている作品全部は読めませんでした。 目的は幸田露伴の「五重塔」と石川淳の「鷹」でしたが、幸田露伴は同時収録されていた…
病院は敷地が広いので、駐輪場、外来、病棟と辿り着くまでに結構な距離を歩きます。 運動になるのですが、何となくお腹が空いて食べる量も増えるので、体重的には結局同じかもしれません。 今週は非常に忙しく目まぐるしい日々でした。 ほぼ毎日病院に通った…
久しぶりの書き込みです。 のんきに様子見なんかしている間に身内が入院してしまいました。 まだ生活ペースが掴めません。 今は部分麻酔程度の簡単な処置だと病室でやってしまうのですね。 まさか入院した当日(午後から)には何もしないだろうとのんびり構…
久し振りのブログです。 夏の間は去年同様息を潜めておりました。 今年も書店の夏のフェアに乗じていくつか文庫本を読みました。 一番心に残ったのは新潮文庫の100冊の中の一冊「神の棄てた裸体 イスラームの夜を歩く」(石井光太著)。 イスラム圏の性に…
ここ数年、ちくま文庫を中心とした文豪による怪談小説を読んできましたが、この数カ月は海外の幻想怪奇小説に少しだけ挑戦しておりました。 読んだのは「秘書綺譚 ブラックウッド幻想怪奇傑作集」(光文社古典新訳文庫)と、アーサー・マッケンの「怪奇クラ…
別館で連載しております「露峰の剣」エピソード8が先月完結し、ぷちアンケートにバラバラっと夕立の如く反応があって、大変喜んでおります。 まさに今の季節、渇いた大地を潤す恵の雨の如し。 応じて頂いた皆さん、ありがとうございました。 悪い癖で、アッ…
前にもちょっとだけ書きましたが、ホメロスの「イーリアス」を読み終えたので感想を少し。 アキレウスの気性の激しさも然ることながら、一番驚いたのは、戦の最中に倒した相手の武具をその場で剥ぎ取る行為が普通に行われていたことでした。 「盾や槍ならと…
別館があまりにも殺風景なのでバナーを新たに作ってみました。 最初に作ったものはモチーフが文字だけでしたが、今回は庭で撮れ立ての牡丹の花をモチーフにしてみました。 出来栄えはこんな感じ。 前回に比べて柔らかい印象のものに仕上がりました。 イメー…
我家のジャングルのような庭に牡丹の花が咲き始めました。 手入れも特にしていないのですが、酷暑の夏にも耐え、毎年大輪の花を咲かせます。 富貴花と言われ、掛け軸などに描かれて高級っぽいイメージですが、意外と逞しいです。
庭の椿の花が咲きました。 余所様の椿は皆寒い頃に咲き始めたのに、うちのは4月に入ってからやっとちらほら。 花の色は同じ木なのに枝によって違います。 基本は白とピンクのまじったもの。単色の花の方が数えるぐらいしかありません。 雑種という感じです。
最近は読書もなるべく無駄遣いをしないよう、我家にあるものを優先的に読んでいます。 もちろん、どうしても心惹かれて新たに購入してしまう本もあるのですが、それでもとにかく、我家に眠っている未読の本を幾分なりとも片付けていこうと思っております。 …
最近、浮世草子の類を読んでいます。 岩波の日本古典文学体系に収録されているもので、頭注を見ながらですが、結構面白い。成立が江戸時代(元禄時代)のものなので、文章も現代に近いし、時代劇などの知識にも助けられて、源氏物語や土佐日記よりも読みやす…
寒いですね。 立春を過ぎたそうですが、水が凍るように冷たいです。 さて、別館の連載はエピソード8第二話をアップすることができました。今回はちょっと早めです。 アップした直後に誤字を発見してがっくりきたりしつつ、ほっと一息ついております。 今回…